自殺流れ星説13
最初の10キロでへばる。
正直、目的地も何も無い。ただこげる所までこぐ、そんな試み。
それは果てしなく遠く感じたが、へばった所は市内すら抜けていなかった。
空腹の度合いがえぐい。
水は道中のコンビニの手洗い場で飲んだ。
それが続いて水っぱらになる。
気持ち悪い…
コンビニの駐車場で横たわった。
物珍しそうな目線…
嫌気しか感じないが、俺が悪い。物凄く申し訳ない気持ちになって、またこぎ出した。
照り付ける日差し。
吹き荒れる風。
通り抜ける大型のトラック。
ペダルの具合はすこぶる悪い。
動悸が激しい。汗も滝のよう。やはり気持ち悪い。
それから5キロ地点で、道路沿いに自転車を停めた…
必死にペダルを踏んだ。
ここまで一心不乱に。
絶望を穿とうと、己の弱さを戒めようと。
躍起にこぎ続けた。
だが、自分を許せない。
一向に許す気にならない。
こんなもんか…?
お前の力はこんなもんか…?
そうやって挑み続けたんだ。