自殺流れ星説15
呆然と立ち尽くした…
視界を埋めていたそれの目の前で。
車が夕暮れの道路を行き交っている。
家を出てから四時間程経っていた。
正確にはわからないがコンビニを出るとき時計を見ていたから、それくらいだったと思う。
動悸はかつてない程速い。
心臓が痛む。
息もしにくい。
汗もひどい。
ああ、お腹が空いた…
俺はこのままここから動けないと悟った。
行き交う車は視界に無く、路肩の汚い雑草に、小さい虫がたかっている。
よだれがそれを湿らせる…
まあ、なにぶん楽しく生きれた方だ。
こんなありきたりな夕暮れなら、死ぬには丁度いいのかも知れない。
大層立派に足が痛い。腕やなんかもパンパンだ。
排気ガスの臭いから、危機の直面を悟る。
ああ、やっぱりお腹が空いている…