自殺流れ星説18

後悔と生還の安堵が同時に押し寄せる。

 

だから俺は理由付けした。

まだお前は苦しむ為に生かされた。

その為に彼はお前を助けたのだ、と。

 

彼は、感謝しても感謝しきれない恩人となった。

 

彼の車は社用車で、ぼやける頭でなんとか覚えようとしたがすぐに忘れてしまった。

君の名は、の状態を思い出す。

 

それから軋む体と自転車を押し、山道を辿る。

渡されたお金を使う場所など、一向に訪れない。

なんせ、ドが付くほどの田舎の山道。

自販機すら5キロ先だった…

 

ようやく辿り着いた自販機を眺める…

水物は飲んだが、空腹がいかんせんキツい…

あ、これだ。これを飲もう…

そう思ったのは、振るゼリーサイダーナタデココ入りだった。

 

この飲み物も俺の生涯、忘れる事の無い飲み物となった。